農場づくり 本の話/東洋哲学/自分とか、ないから。/面白い本

東洋哲学について
最近、面白い本をオーディブルで聞きました。
その本の紹介です。
自分とか、ないから。教養としての東洋哲学 著者しんめいP サンクチュアリー出版🔗
仕事をやめ、無職になり
離婚して一人実家で引きこもる著者が
50冊ほどの東洋哲学書を読み
これまで悩んでいたことが、
どうでも良くなったという話です。
□インドのブッダに始まり
□ブッダの弟子、龍樹が始めた仏教について
□中国に伝わり老子や荘子が「道」の哲学をとき
□禅について達磨の哲学
□日本に来て親鸞の「他力」の哲学
□密教について空海の哲学
と頭の整理をしつつ
ひとつづつつながりながら話が進んでいきます。
筆者の主観がたっぷりはいり、気楽に面白く解説してくれるところが
とても入りやすい書籍となっています。
それでいてその時代の背景や
なぜそれば生まれたのか?などの哲学背景を
しっかりと垣間見せてくれます。
その中でいくつかこころにのこったこととして
〇ブッダは人である。
歴史上実在した人。
食中毒で死んだ。
彼は王室の王子として生まれ矛盾と鬱屈を感じながら生きていましたが
ある時、そのすべてを捨てて出家します。
苦しみから解放され自分とは何か?
を修行により探求するなかで
それが無駄であるということに気づき
何もないこと。
「無我」であることに気づきます。
宇宙にあるとされるものすべてはつながっている。
例えば人は食べたもので作られる。
人はニワトリを食べニワトリのお肉で形作られている自分。
そのニワトリは虫を食べ虫で形作られている鶏。など
全てはつながり、そもそも自分など存在しないのだと。
苦しみなど初めから存在しない。と
たしかに
人は食べたものでできている。
これは紛れもない事実だ。
自分なども、そもそも存在しない。なるほど
面白い考えだ。
〇ブッダの哲学を後に『空』という哲学にして広めたのが
龍樹(リュウジュ)という人です。
ブッダの弟子たちが、ブッダの死後
とても複雑にこのブッダ考え方を解釈し万人には理解しがたい
難しい考えに変えていきます。
これを誰でも理解できるものにした哲学がリュウジュの哲学『空』です。
自分など無い。
そもそも
粒子や分子のレベルでほかの物質とつながりエネルギーを交換しあい
今見える形はそもそもただのカタチでそこにあってそれでいて実は、無い。
全てフィクションである。
本当に面白い考えです。
〇「道」
タオと読みます。
胡蝶の夢
夢が現実で現実が夢?
胡蝶が自分で自分が胡蝶?
ありのまま
富士山はどこから富士山?
海はどこから海?
人が勝手に決めた線であって
すべてはつながっている。
ありのままの自分でいる。
それが最も良い。
老子曰く、「無事をもって天下を取る」
ありのままでいれば最強だ
〇 「禅」
言葉にした瞬間から「嘘」になる
自分など無い。
〇親鸞の哲学
ただ心で「南無阿弥陀仏」と唱える
それ自体に意味はなく
ただ唱える。
難しいことはすべて捨て
ただ唱える。と
説いています。
そして、それまで一部のものだった仏教を一般に広めた。
〇空海の『空』
密教
曼荼羅
全ての生命はつながっている。
全ての世界を表したもの
それを表したものが「曼荼羅」マンダラ
全ての世界を「絵」で表せないので
曼荼羅で表した。
大日如来を中心として。
太陽
とした。
全てはつながっている。
宇宙
生命のエネルギーに満ちている。
大日如来になる。
どうやって?
なりきってしまう。笑ここがおもしろい
同じ考えを持ち
同じ格好をして
同じポーズをして。
なりきる。
ウクライナのゼレンスキー大統領の例で
わかりやすく説明しています。
自分がフィクションだとすれば
何にでもなれる。
とても前向き。
無我から大河へ。
宗教を哲学としてとらえ
興味を持って読み進むことができました。
皆さんはどのような考え「哲学」に共感がもてますか?
入門書にも良い本だと思いますので
是非!
おすすめです。